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『ねむり姫』の歌 - Youtube [劇団木馬座の思い出]

 『ねむり姫』は最初に制作助手として担当した芝居なので、表現は適切でないかもしれないが、初恋の人のように恋しく愛着がある。何度でも思い返すのだろうと思う。目を瞑ると、千葉市民会館の搬入口、舞台裏、楽屋、舞台稽古(ゲネプロ)、照明、客席、暗転幕などがどんどん甦る。
 DSCN2657.JPG『ねむり姫』の美術は石倉欣二さんだった。彼は画家として絵本も出していたし、NHKでも仕事をしていたようだ。その絵は目に特に特徴がある。私の好きなクレタ文明のクレタ美人のようなくっきりとした目である。瞳の上下に二本の横棒が引かれている、そういう絵である。そして、衣裳は岸井克己さんと言う方である。お会いしたことはないが、美しい衣裳を作る方である。姫の衣裳はとても可愛らしく、踊りを踊る時は薄い桜色のドレス、紡ぎ車の針に刺されて死んでしまう時には水色のジョーゼットのドレスである。後日、『白雪姫と七人の小人』の衣裳も担当されたが、非常に立派な衣裳で、衣裳だけでも充分に楽しむことの出来る豪華なものだった。
 前回はねむり姫の主題歌を録音したので、今回はこの『姫の歌』を録音することにした。本日挿絵を描いたが、参考になるものが殆どないので苦労した。花の咲いている樹木は、石倉さんの美術を参考に再現しているが、姫の面(Fさんが作成した)やドレスのデザインなどは良く思い出せないので、大分異なるかもしれない。参考までに、以前に書いた文章のurlは下記の通り。
http://boxtreenh.blog.so-net.ne.jp/2008-11-24

そして音楽のurlは下記の通り。
http://www.youtube.com/watch?v=z1UXlQgVrPc&feature=youtu.be


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Kanna

個人的な好みではありますが、お姫様とウサギの組み合わせは私の大好物です(笑)
今年最後に素敵な挿絵と可愛らしい音楽を視聴させて頂き、ありがとうございました^^
お姫様の衣装も、さぞ綺麗なドレスだったのでしょうね(*^^*)
お写真が残っていたのなら、ぜひ見させて頂きたかったです!^^
by Kanna (2014-12-28 16:29) 

majyo

音楽は音痴なのですが、楽譜もろくに読めないのですが
舞台でこの音楽が響き、そして芝居の中で流れると
想像したら、少しだけ見えてきました。
どんどんよみがえるようなお仕事をされていたことを
とてもうらやましく思いました。絵も良いですね。

by majyo (2014-12-28 19:55) 

yoku

クレタいいですね、
ちょっとクレタの南のキプロス(の博物館)を訪ねたことがあります。
エーゲ海を含めたあのあたりを再訪したいです。
by yoku (2014-12-29 08:06) 

sig

まず、この絵がすてきですなんてかわいいお姫様でしょう。そして木の描写も。音楽もとても素朴な感じで分かりやすい曲ですね。
by sig (2014-12-29 10:31) 

Enrique

やさしい色合いとタッチの絵です。音楽もやさしくて,相乗効果があると思います。
by Enrique (2014-12-30 16:49) 

般若坊

こんばんは
とうとう今年も、残り一日となりました。
この一年 ブログを通してのご交誼、ありがとうございました。
頂きましたブログへのナイスやコメントは、明日へ意欲となります。
また来年も暖かなご交流の程、よろしくお願い申し上げます。
どうぞ 良い新年を迎えられますように・・・般若坊

by 般若坊 (2014-12-30 18:38) 

アヨアン・イゴカー

夢の狩人様、くらま様、lequiche様、neo-kaminews様、trending-now様、般若坊様、kinkin様、海を渡る様、kurakichi様、mimimomo様、さとし様、かずのこ様、YUTAじい様、旅爺さん様、JR浜松さま、シラネアオイ様、glennmie様、miki様、youzi様、常武鉄道様、carotte様、ミスター仙台様、sig様、ネオ・アッキー様、makimaki様、mayu様、めもてる様、ビタースイート様、森田恵子様、ChinchikoPapa様、ミモザ様、gonntan様、野うさぎ様、Mitch様、ワンモア様、ハマコウ様、doudesyo様、げいなう様、扶侶夢様、yoku様、山子路爺様、moz様、八犬伝様、silverag様、Hiro様、AKI様、pooh様、アリスとテレス様、Enrique様、ken様
皆様nice有難うございます。
by アヨアン・イゴカー (2014-12-30 22:12) 

アヨアン・イゴカー

Kanna様
残念ながら写真が残っていないのです。それでも、インターネットで調べていたら木馬座はNPOとして再出発していて健在でした。尤も、以前のように大きな劇場で上演しているわけではありませんが。小さな規模で要望があれば公演しているようです。こうした演劇は大劇場では上演されないようになっているのかもしれません。
ねむり姫が踊る時、兎は居なかったかもしれません。豚とアライグマの縫いぐるみだったような記憶です。兎の縫いぐるみは、私が後日ボアを張りなおし、化粧をし直し、絵のような顔になったと思います。
この曲を作曲した渡辺岳夫さん(既に故人)は、アニメ『巨人の星』や『アルプスの少女ハイジ』の作曲も担当されている、売れっ子だった人だと思います。

majyo様
舞台は総合芸術なので、本当に面白いと思います。
青春の思い出は永遠なのだろうと思います。木馬座の長嶋武彦社長が、人は人生青春時代に携わっていたことに回帰してゆく傾向がある、と話していましたが、それを木馬座退職後、ずっと感じ続けています。

yoku様
クレタは中学生時代に大いに憧れました。古代ギリシャがとても好きです。
高校生の時に『チップス先生、さようなら』を観にいったことがありますが、あの時にでてくるギリシアの風景も素敵でした。

sig様
有難うございます。この姫、何度か描き直しました。兎や樹木は殆ど手直ししていないのに。この樹木の柄は石倉欣二さんの原画を元に作成した大道具の写真を見て描きました。舞台全体が石倉美術に統一されるので、それも魅力の一つです。『スサノオの冒険』の時は駒宮録郎さんの美術でしたが、それは統一が取れていて見事な原画でした。舞台も、江東公会堂のゲネプロへ行きましたが、ヤマタノオロチの場面などは美しかったです。

Enrique様
今回の挿絵は、姫の桜色のドレスを引き立たせる為に、敢えて全体をくすんだ色にしてみました。この場面は明るい照明が当たっていました。
尚、舞台は、照明が当たると雰囲気が一変してしまうのも魅力です。暖色を当てるとほっこりした気分になったり、懐かしい気分になったり、一方寒色を当てると物思いに耽る気分になったり、少し心が乱れたり・・

般若坊様
ご丁寧に有難うございます。いろいろな作曲家のご紹介、勉強になります。特にカリンニコフは気に入りました。
来年も宜しくお願いします。
by アヨアン・イゴカー (2014-12-30 22:55) 

楽葉サンタ

この曲が流れるのは呪いをかけられて15年後…
美しく成長した姫が王宮の庭園で動物たちと
交流する場面でしたね…
 脚本では森の小動物と指定されていましたが
あるものを出したので中には耳の巨大なパンダなど
とても西欧のイメージではないものも登場させたのでした

 衣装は本当にこの作品で一気にグレードが上がったことを
思い出します…また、襟のつくりが本格的でこれがプロの
仕事なんだと思ったものでした…
by 楽葉サンタ (2015-01-27 17:38) 

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