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宮沢賢治 - 組曲『銀河鉄道の夜』より『銀河鉄道と銀河ステーション』 [宮沢賢治]

 今日は、宮沢賢治の物語のために15年前に書いた曲である。シンセサイザーV50を使って、カセットに録音したもの、それをマイクで採録したものをMP3に変換すると言う作業は、前回の"The Fool on the Hill"と同じである。先日、新宿西口のヨドバシカメラ東館5階でコンデンサマイクを買おうと質問をした。結論としては、私のパソコンの設定の問題ではないか、との回答だったので今日は、あちこちそれらしきものを探してみた。しかし、結局のところマイクロフォンの音量の部分が操作できない状態になっている。理由が分からないが、パソコンはこういうことは多い。
 実は今日一曲目に録音したのは『グスコー・ブドリの伝記』の第1楽章だった。が、先週アニメーション『銀河鉄道の夜』をツタヤから借りて来て見たこともあり、『銀河鉄道と銀河ステーション』の方を公開することにした。
 この曲は宮沢賢治が好きな俳優と劇作家をしている男性のために書いてみたのである。彼は御多分にもれず、売れていないので何とか生活している水準である。その彼の芝居に使ってもらえればいいと思って書いたのである。彼にはこの曲のことは全く聞いてもらってもいないし、言及すらしていない。彼は劇団木馬座に来ていた小道具や大道具方アルバイトのBB君が下北沢?の「宇宙館」と言う小劇場で芝居を上演した時、主役を務めた。芝居の題名は『アウトドアライフの勧め』だったと思う。少し、イヨネスコのような不条理演劇的なこの作品のことを私はわずかに覚えている。彼のことを私は覚えているが、彼は私を認識できない筈である。BB君の芝居にも、彼の芝居にも妻が出演したことがあるので、私には一方的に近しく感じているだけであるから。
 さて、この曲は宇宙を走り行く銀河鉄道の機関車と客車が進んでゆくさまと、停車する光り輝く銀河ステーションの様子を描いている。機関車は勿論、蒸気機関車で、汽笛を鳴らしながら、動輪を回転させながら勢いよく走り抜けてゆく。
 やがて、銀河ステーションに到着する。その駅舎は眩しく輝いている。天上に抜けてゆく銀河の風が、爽やかに吹いている。過去と現在と未来とが一体化した空間が銀河なのかもしれない。
 そして、銀河鉄道の列車は出発する。次の停車駅に向かって。


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コメント 6

Krause

宮沢賢治ファンです。
by Krause (2009-05-24 06:41) 

いっぷく

「宇宙館」は下北沢にはないので調べてみたら明大前でした。
どちらも縁がありますが知りませんでした。
耳から入る音と銀河、宇宙、鉄道、もうそれだけで想像を膨らませてくれます。

by いっぷく (2009-05-24 07:18) 

えれあ

私は残念な事に「銀河鉄道」の言葉は「999」になって、音楽もそのアニメの音楽になってしまいます。
創造力もへったくれもありません。困った事です。
by えれあ (2009-05-24 18:54) 

optimist

突然ですが、銀河鉄道の夜、先日プラネタリウムで見ました。
原作:宮沢 賢治
脚本・CG:KAGAYA
音楽:加賀谷 玲
協力:林風舎
プラネタリウムで普通のCGアニメを見るというのが新鮮だったのですが、この曲を聴きながら、その時の事を思い出したりしました。
by optimist (2009-05-24 22:30) 

アヨアン・イゴカー

さとふみ様、piattopiatto様、旅爺さん様、Krause様、ララアント様、くらま様、chan_yukky様、野うさぎ様、sig様、kaoru様、いっぷく様、chee様、mimimomo様、北国の帝王様、doudesyo様、SILENT様、ゆきねこ様、くーぷらん様、夢空様、duke様、お茶屋様、えれあ様、orange-beco様、piano様、 optimist様、 lapis様 nice有難うございます。

by アヨアン・イゴカー (2009-05-25 01:17) 

アヨアン・イゴカー

Krause様
私は、母の影響で宮沢賢治が大好きになりました。小学校の頃、童話を読んでくれたのです。『どんぐりと山猫』など。どってこどってこと言う茸の行進の表現が面白いと言いながら。あるいは「オッペルときたらたいしたもんだ・・・」あの調子のよい文章も楽しそうに読んでくれました。

いっぷく様
ご指摘の通りです。宇宙館は下北沢ではなかったと思いつつ、無精をして調べませんでした。明大前なので下北沢で乗り換えたため、その印象が残ってしまったのだと思います。
『銀河鉄道の夜』は組曲として何曲か作曲しました。他には『天の川を見ながら散策するジョバンニ』『カムパネルラ挽歌』『星巡りの歌と銀河ステーション』『ジョバンニの予感』ほか、があります。

えれあ様
私は反対に「銀河鉄道999」は、殆ど何も知りません。面白いものですね、人間の興味と言うものは。

optimist様
名作と言うのは創造力を刺激して已まないものです。だから、いろんな人が、自分なりの『銀河鉄道の夜』や『セロ弾きのゴーシュ』を書いたりするのだと思います。『セロ弾きのゴーシュ』について言えば、先日借りて来て観たアニメーションは好きになれませんでした。音楽も。私の想像している世界と、少しずれているように感じました。
>脚本・CG:KAGAYA 音楽:加賀谷 玲 協力:林風舎
確かに、プラネタリウムは「銀河鉄道の夜」に相応しい場所ですね。
by アヨアン・イゴカー (2009-05-25 01:30) 

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