第16回 風景を描くペン画展 [日記・雑感]
今日は、夏からその開催を気にしていた風景を描くペン画展を見に、中央線国立駅前のコートギャラリー国立は行ってくる。昨年モロさんが言っていた様に、展示会場は2箇所を借りて、作品数も倍以上出されているようだった。クラスがあるので15：30以降でないと在廊しないということだったので、15：15頃の到着を目指した。乗り継ぎがよく、15：00には到着した。着いてからは、ゆっくりと作品を鑑賞する。
殆どの作品が黒一色だが、何点かは水彩絵具で彩色されている。その色付けも手慣れたもので、光の調整もよく、見事な作品があった。
奥の方の展示会場にあったＡ氏の作品は、他のペン画教室の受講生が盛んに感心しているくらいで、本当に細部の線まで気を緩めずに描いていることが分かり素晴らしい技術だと思った。作品が力強くなるための必要条件は、基本を丁寧に、徹底して妥協しないことかもしれないと思った。線にばらつきが少なく、あるべき線があるべき箇所に引かれている。
雨上がりの国立新美術館テラスを描いた作品があったが、この方の絵は濡れた水の表現が見事だった。水の質感、濡れた床が良かった。この方は、フランスのどこかの街の交差点風景も描いていたが、展示されていた人たちの中では、唯一人間を風景としてではなく人間として描いていた。人には得意不得意があるので、人間を苦手とする人もいる。無機的なものを苦手だと思う人もいると思うが。水準の高い受講者もいるが、彼等は熱心で一日中ペン画を描いているそうで、まるで職人のようだと思う。
モロさんの作品とペン画教室の受講者の方々の作品との違いは何かという事を何度か考えてみた。結論は、モロさんの絵には、対象として表現されている風景以外の詩情、物語性、遊びがあるように私は思うのだが。
左の写真はTALENS CLUBの小冊子ＴＣの取材を受けたモロさん。
会場の一角にあるテーブルの所に坐って、一時間以上話をする。次なる共同作業を何にするか。文章作品『ペン画物語』は一旦保留にし、まずは短い映像作品でも作ってみましょうか、と言う話になる。もし『ペン画物語』（モロさんの伝記）を映像化するとなると大変なことになるので、比較的簡単にできる一部分だけを撮影してみるのはどうか。こんな話をして少しだけ盛り上がる。私が比較的直に映像化できそうだと思う場面はパリの屋根裏部屋でひたすら絵を描くモロさんの姿。もう一つは画材店で店員エリザベと言う若い女性に会い、淡い恋心を抱いたあの出来事を"Destino"風に、シュルレアリスム風に描くこと。アンリ・ルソーの『夢』のような場面がどんどん展開してゆく。暗闇を通り、深いジャングルを怪我をしながら迷いながら進んでゆくと、ついにまばゆいばかりの光を全身に浴びる。眩しい目をゆっくり開けると、自分は日本の生まれ故郷の奥多摩にいる・・・さて、どうなることやら。
『ペン画物語』の前に、別の小作品を考えている。
ペン画展、開催されていたのですね＾＾
以前、私も初めてお伺いさせて頂きましたが、どの作品もレベルが高く、1作品1作品、とても楽しく拝見させて頂きました（*＾＾*）
同じペン画でも、絵の内容や題材に受講生の方々それぞれの個性やユーモアが滲み出ていている点なども、とても興味深く面白いですね＾＾
アヨアンさんはモロさんとお話されて、今度は映像作品の制作を！？＾＾
どのような作品になるのか、のんびりと楽しみにしておりますね（*＾m＾*）
by Kanna (2017-10-10 10:02)
他の方の作品を触媒に，ご自身の製作のアイデアが滔々と湧き出てくる。素晴らしいことです！
あらゆるところに創造の芽があると言うことを教えられます。
by Enrique (2017-10-10 18:10)
ぜふ様、ビタースイート様、鉄腕原子様、＠ミック様、mimimomo様、majyo様、かずのこ様、旅爺さん様、catotte様、扶侶夢様、siroyagi2様、めもてる様、Mitch様、森田恵子様、ChinchikoPapa様、くらま様、せとっこ様、soramoyou様、うめむす様、シラネアオイ様、kohtyan様、ぼんぼちぼちぼち様、Enrique様、山子路爺様、えれあ様
皆様nice有難うございます。
by アヨアン・イゴカー (2017-10-15 22:45)
Kanna様
そういえば、モロさんとは関係ありませんが、so-netブログのdoudesyoさんは、ペン画で野鳥を沢山描いてらっしゃいます。モロさんのペン画と一緒で、鉛筆の下書き、その上にペンで線を引いてゆき、下地を消すというやり方です。私もたまに、鉛筆画の上に線の強調のためにボールペンで線を引くこともありますが、殆どペン画は描かないことに気付きました。
映像作品の方は、そうですね、のんびりとお待ち下さい。何度も考えて撮ろうとして、まだ実現できていないので＾。＾
Enrique様
中学校の頃、親友のホーカッサン君、ナガワッサー君に会うと、大変に刺激されて次の作品を何にするか胸が高鳴ったものです。
一方的に、再び関係を絶たれた詩人のＮ氏との出会いもそうでした。私はその出会いを『神聖木曜日』と呼んで、大切にしていましたが。彼のことを書いた文章なので全面的に書き直してみたいとも思っています。
by アヨアン・イゴカー (2017-10-15 22:54)