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エリザベのための習作 [絵画]

Elizabeth 2017-11 ~20171203.JPG 『そこを行くのは、エリザベ!?』の為の習作。モロさんのパリ時代の思い出の少女エリザベの顔は、私は全く知らない。モロさんは簡単に描写してくれた。しかし、現実の人ではない誰かをモデルにして絵を描かなければならない。そう思っている時に先月読み終わった『アンネの日記』のアンネ・フランクの写真を見ていたら、あぁ、自分が探していた少女はこんな風なのがいいのだと思った。それで、三枚ほど短時間で絵を描いてみる。既に映像のなかで登場しているのは、三枚目の絵である。今日習作として公開するのは一枚目に描いた絵。暫く放置しておいて、なんだかモナリザみたいな顔になったなと思っていた絵だった。それに彩色し、水性ペンで線も描き足す。

 写真にすると大分色が変わってしまう。背景は紫色のクーピーペンシルで塗ってあり、その上に水彩の黒を塗った。写真ではクーピーの紫色よりも、水彩の黒がよく捉えられている。
 今回、映像作品の準備をしながら、劇団時代の制作の仕事を思い出している。作る対象が好きになれば、一所懸命になれるものだ。劇団時代、人魚姫の顔を作る時、少しでも自分がかわいい、素敵だと思えるものに仕上げようと、何度も線を引きなおし、粘土も何度も削ったり付けたりを繰り返した。離れてみたり、近づいて見たり。ゼペット爺さんの仕事部屋の壁に吊る操り人形のローラを作った時、出来上がってゆくと、その姿が娘のようで、可愛くて胸がときめいた。サルカニ合戦のボス猿を作る時は、人を食ったような憎らしい顔でありながら、写楽の歌舞伎絵のように、眼が見得を切っているように作った。あぁ、あのボス猿の面は、長嶋武彦社長に褒めてもらった、「H君もお面を、大分作ったから、上手くなったなぁ。」と。
 今日は、『そこを行くのは、エリザベ!?』の舞台の大道具、立ち木を厚紙で作った。これはなかなか好くできたと思っているが、カメラで写したらどうなるのだろう。そして、茂みの中に隠れているライオンも、顔だけ作る。ルソーの『夢』のなかのライオンよりも、もっと間抜けな顔をしているかもしれない。
 ※今日の写真の絵は、映像には登場しない。あくまでも習作なので。

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