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「帝銀事件 死刑囚」上映会へ行く [日記・雑感]

 昨日は、以前にChinchikoPapa様からもご紹介頂いた「帝銀事件 死刑囚」上映会を観に、明治大学生田キャンパスへ行って来た。よりによってとても暑い日だった、日差しが強く徒歩10分以上掛かる通学路には日陰が殆どない。
 1964年公開。日活制作。熊井啓監督デビュー作。
 <主要キャスト>
 平沢貞通 ・・・・信 欣三
 平沢妻・・・・・・・北林 谷栄
 新聞記者・・・・・内藤 武敏
 新聞記者・・・・・井上 昭文
 デスク・・・・・・・・鈴木 瑞穂
 銀行員・・・・・・・笹森 礼子
 平沢娘・・・・・・・柳川 慶子
 検事・・・・・・・・・草薙 幸二郎
 
 ※第九陸軍技術研究所(登戸研究所)のシーンが、1960年代の明治大学生田キャンパス内(実際の登戸研究所の建物)で撮影された。

DSCN4410.JPG 西北門にキャンパス案内があるが、好く分からず、学生の一人に聞くと手で差して教えてくれる。
 予約は不要だが、満席の場合にはサテライト会場で観ることになると案内に書いてあったので少し不安だったが、12:00頃に受付に行くと、今日の様子では上映時刻の13:00になって来ても観られます、と整理番号配布時に若い女性が言ってくれた。私の整理番号は73番で、入場開始の12:15に再度受け付けに行くと、観客が並んで待っていた。
 13:00から館長の挨拶。前回、1月の上映の際には400人以上の観客があり、会場に入りきれず、中には帰った人もいたそうで、その時に再上映を約束し今回の上映に至ったとのこと。
 観客は、年配者が殆ど。昨日は、100人を越えていたのかどうか。
 
20190525帝銀事件 死刑囚 上映会DSCN4408.JPG 映画は緊張感をもって最後まで観ることができたが、何よりも悔しさ、悲しさ、空しさを強く覚える。登戸研究所の伴繁雄『陸軍登戸研究所の真実』を以前に読んだことがあるが、その伴も証言の中で帝銀事件の犯人は彼等も研究していたアセトシアノヒドリンを使ったと見られるので、旧軍関係者で化学知識の豊富な者と思われると述べている。この犯人説が、突然、一般人の平沢氏に切り替わってしまう。それにGHQが絡んでいる、その様子が描かれていた。今の政権への忖度によって、官僚たちが事実の改竄、隠蔽、廃棄をしている様子と全く同じである。DSCN4409.JPG
 映画は15:00に終了したので、その後は登戸研究所資料館へ移動し、帝銀事件関係のパネルを映画を思い出しながら見る。どう考えても画家平沢氏は無実だと思う。
DSCN4411.JPG そして冤罪で死刑囚とされ、家族はその判決による多大の被害を蒙った。国は冤罪に対して、心からの謝罪し、名誉回復をする義務があると思う。
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mimimomo

こんにちは^^
冤罪と言うのはやりきれないですね。

暑い日が続きそうです。寝不足になりそう(--
by mimimomo (2019-05-27 10:50) 

Enrique

「疑わしきは罰せず」の精神どころか,疑わしくない者を死刑囚にしてしまった。日本の暗部を見る様な事件が終戦後頻発しました。迷宮入りならいざ知らず,あろうことか冤罪を作ってしまった。
おっしゃる通りの謝罪と名誉回復が必要だと思います。まずは冤罪だと認めさせることが必要ですが,粘り強く再審請求される遺族や支援者にに敬意を払います。
by Enrique (2019-05-31 06:34) 

アヨアン・イゴカー

鉄腕原子様、@ミック様、carotte様、ビタースイート様、ネオ・アッキー様、mimimomo様、Mitch様、カメラde防犯様、dumbo様、八犬伝様、トックリヤシ様、soramoyou様、かずのこ様、Edy様、めもてる様、mitu様、扶侶夢様、sig様、せとっこ様、caveruna様、蛙kohtyan様、ハマコウ様、Enrique様、森田恵子様、lamer様、(。・_・。)2k様、yam様、momotaro様
皆様nice有難うございます。
by アヨアン・イゴカー (2019-06-04 10:11) 

アヨアン・イゴカー

mimimomo様

冤罪というのは、そう判断した検察と裁判官の明らかな罪(不当拘束、人権侵害、殺人(=死刑の場合))です。それは決して許されても放置されてもならないことです。
先日、拝見していたブログ記事の中でも、目撃者と言う人のいい加減な情報により警察官に職務質問を受けたり、警察署まで連れて行かれたりしたという体験が複数載っていました。目撃者に責任があるのですが、無罪であることが分かった時点で、警官は謝罪すべきだと思うのですが、頭も下げず、謝罪もせずにただ帰した、と言うのです。こういう警官は、人間として必要な思いやり、他者への配慮、自分の過ちの反省、分析力などが欠如しています。そうでない人が多いことを願います。

Enrique様
戦後のあの時期には、幾つもの不審な事件がありました。それもGHQ絡みでした。現在も継続中の日本の地位協定は、明治時代、鹿鳴館を造ってまで改訂しようとした不平等条約そのものですが、沖縄でより鮮明に見られる不条理が、占領下の日本ではあちこちで見られたということかもしれません。
自分の過ちを直視できない、素直に受け止めることができない人間を、私は信用することも敬意を表することもできません。生き方が科学的(=論理的)ではないからです。反省がないところに向上、改革、発明、発見、進歩はありえないからです。
by アヨアン・イゴカー (2019-06-04 10:28) 

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